
リスキリング支援事業とは?経産省の補助金でAIを学ぶ方法【2026年版】
この記事で分かること:
- 経産省リスキリング支援事業で受講料の最大70%が戻る条件
- 教育訓練給付金との違い(比較テーブル付き)
- AI関連の対象スクールと申請の流れ
リスキリング支援事業の概要|経産省が転職を一括支援する制度
経済産業省が令和4〜5年度の補正予算850億円で立ち上げた「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」。学び直しと転職支援をセットで受けられる制度だ。
講座を受けて終わりではない。キャリア相談から転職後のフォローまで、4段階で支援が続く。
- キャリア相談 — コンサルタントとの面談でスキルの棚卸しと目標設定
- リスキリング講座 — AI・プログラミングなど実務に直結する講座
- 転職支援 — 職業紹介と伴走型サポート
- フォローアップ — 転職先での1年間の定着確認
補助金は2段階で支給される。
| 段階 | 補助率 | 上限額 | 条件 |
|---|---|---|---|
| 講座修了時 | 受講費用の50% | 40万円 | 講座を修了する |
| 転職後 | 追加で20% | 16万円 | 転職先で12ヶ月継続就業 |
| 合計 | 最大70% | 56万円 | — |
受講費用80万円(税別)の講座なら、修了時に40万円、転職後に16万円が手元に戻る。
教育訓練給付金との違い|比較表でひと目で分かる
リスキリングの補助制度は2つある。経産省のリスキリング支援事業と、厚労省の教育訓練給付金。名前が似ているが、中身はかなり違う。
| 項目 | リスキリング支援事業 | 教育訓練給付金(専門実践) |
|---|---|---|
| 管轄 | 経済産業省 | 厚生労働省 |
| 対象者 | 在職者のみ | 在職者と離職者 |
| 雇用保険の加入要件 | なし | 3年以上(初回は1年) |
| 補助率 | 最大70% | 最大80% |
| 上限額 | 56万円 | 年間56万円(最大3年168万円) |
| 転職要件 | あり(追加20%に必要) | なし |
| 申請先 | 認定事業者経由 | ハローワーク |
| 制度期間 | 2027年3月31日まで | 恒久制度 |
| 支援範囲 | キャリア相談+講座+転職支援 | 講座受講のみ |
どちらを使うか迷ったら、この基準で判断するといい。
- 転職を考えている在職者 → リスキリング支援事業。キャリア相談と転職サポートが追加費用なしで付く
- 離職中 → リスキリング支援事業は使えない。教育訓練給付金一択
- 転職するつもりがない → 教育訓練給付金が無難。転職しなくても満額出る
両制度の全体像は「AIリスキリング助成金・給付金ガイド」にまとめている。
対象者の条件|あなたは使える?
対象になる人
- 企業と雇用契約を結んでいる在職者
- 正社員でなくてもいい。契約社員、派遣社員、パートも対象
- 転職の意思がある(雇用主が変わる転職を目指している)
- 年齢制限なし
教育訓練給付金と違い、雇用保険の加入期間を問われない。入社1年目でも使える。
対象にならない人
- 経営者、取締役、役員
- フリーランス、業務委託
- 無職、求職中
フリーランスは対象外。DXリスキリング助成金(東京都独自制度)や教育訓練給付金など、別のルートを探ることになる。
AI関連の対象スクール・講座一覧
経産省が認定した事業者の講座だけが対象になる。AI・DX分野で使える主なスクールはこちら。
| スクール名 | 主なAI関連講座 | 分野 |
|---|---|---|
| TechAcademy | Webアプリ、フロントエンド | プログラミング |
| DMM WEBCAMP | エンジニア転職コース | プログラミング |
| スキルアップAI | E資格対策、AI/MLコース(17種類) | AI・機械学習 |
| ヒューマンアカデミー | AI×Webデザイナー講座 | AI・デザイン |
| ソフトキャンパス | IT系6コース | IT全般 |
| Winスクール | プログラミング、Web系 | IT全般 |
2026年に入ってからも採択は続いている。ヒューマンアカデミーの「AI×Webデザイナー講座」は2月に新規開講したばかりだ。英語コーチング「イングリード」やコンサル転職スクール「Strategists」も新たに加わった。
認定事業者の最新リストは公式サイトで公開されている。
スクール選びと並行して、AI・データサイエンス領域に特化した転職エージェントも押さえておくと動きやすい。
申請方法と利用の流れ|5ステップで解説
個人がハローワークに行く必要はない。認定事業者を窓口にして手続きが進む。
ステップ1:対象条件を確認する
在職者で転職意思があるか。雇用契約の有無が分かれ目になる。公式サイトにチェックリストがある。
ステップ2:認定事業者・講座を選ぶ
公式ポータルサイトで検索できる。AI関連なら前述のスクールが候補になる。
ステップ3:キャリア相談を受ける
事業者に申し込むと、最初にキャリアコンサルタントとの面談がセットされる。キャリアの棚卸しやスキル診断を踏まえて受講する講座を決める。費用はかからない。
ステップ4:講座を受講・修了する
受講料はいったん通常価格で支払う。修了すると受講費用の50%(上限40万円)がキャッシュバックされる。
ステップ5:転職・12ヶ月継続で追加20%
転職支援を経て実際に転職し、12ヶ月間働き続けると追加で20%(上限16万円)が出る。
ひとつ注意がある。認定事業者を通さず自力で転職した場合、追加の20%は受け取れない。
2026年度の最新動向|七次公募と今後の見通し
六次公募は2025年8月に始まり、9月16日に締め切られた。Google Trendsでも検索ボリュームはこの時期にピークを記録している。
2026年2月時点で七次公募のアナウンスはない。ただ、制度そのものは動いている。既に認定された事業者を通じた個人利用は続いており、その期限が2027年3月31日だ。
残り約1年。講座の受講期間を考えると、余裕はそれほどない。
新規採択も止まっていない。2026年に入ってからもAI関連の講座が追加されている。選択肢は今の方がむしろ多い。
よくある質問
Q. 在職中でも利用できますか?
むしろ在職者だけが対象だ。正社員でなくても構わない。契約社員、派遣社員、パートでも、雇用契約があれば使える。
Q. 教育訓練給付金と併用できますか?
同じ講座に両方を適用することはできない。別の講座であれば、それぞれの制度を使うことは可能だ。詳しくは「教育訓練給付金でAI講座を受ける方法」を参照。
Q. 転職しなかった場合も補助金はもらえますか?
もらえる。講座を修了すれば50%(上限40万円)は転職しなくても支給される。追加の20%(上限16万円)だけが、転職して12ヶ月働いた場合の条件付きだ。
Q. 個人事業主やフリーランスは対象ですか?
対象外。雇用契約のある在職者に限られる。フリーランスならDXリスキリング助成金(東京都)や教育訓練給付金が選択肢になる。
Q. 利用期限はいつまでですか?
個人利用は2027年3月31日まで。七次公募の実施は未定だが、既存の認定事業者の講座は引き続き受講できる。
まとめ
経産省「リスキリング支援事業」は、キャリア相談から講座、転職支援までが一体になった制度だ。受講費用の最大70%(上限56万円)が戻る。
在職者で転職を考えているなら使える。雇用保険の加入期間は問われない。
個人利用の期限は2027年3月31日。公式サイトで認定事業者と講座を確認するところから始めるといい。
AI講座の費用をもっと細かく比較したい場合は「AI講座の費用比較|主要スクール8社を徹底比較」を参考に。
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